フィルムについて
子供の写真などを撮影していると、1本のフィルムで失敗作の方が圧倒的に多く(シャッターチャンスが少ない)これまでは安いのでネガフィルムを使っていたのですが、失敗作のプリントがたまって困るので、最近はポジフィルム(リバーサル)を使うようにしています。リバーサルはフィルムの段階で正常なカラーが再現されますので、管理も楽ですし、プリント時の補正がほとんどされないので、撮影時の露出の効果がそのまま再現されるのが良い点です。ただ、露出失敗作は救えなくなりますが。
リバーサルは日本ではあまり広まっていませんが、フィルム自体の値段は36枚撮りで実売800円程度、現像も800円程度で、そう高くはないですし、プリントはLサイズで1枚80〜130円程度と高いですが、成功した物だけをフィルムで確認してからプリントすれば結局それほど違わないと思いますので、スライド用とか思わずにどんどん使ってみてはいかがでしょうか?ダイレクトプリントでプリントした物はハイコントラストで素人受けしますし、実際にかなりきれいです。本当にスライドで見る人は少ないかもしれませんが・・・。上の写真のようにスリーブ仕上げ(左)と、マウント仕上げ(右)があります。スライドで見るならマウントする必要がありますが、それ以外ではスリーブで十分で、安いし、かさばりませんし、必要であれば自分でマウントできます。
リバーサルの場合、フィルムをじっくり見て引き延ばす物を選んだりしますので、下のようなライトボックスやルーペがあると便利です。ライトボックスはインバーター式がちらつかなくて良いです。また、ルーペははじめから良いものを買いましょう。私は結局4つも買ってしまいました。安いものは周辺が歪むのと、内部反射がひどいです。結局は安物買いの銭失い、です。
良いルーペ
いろんな銘柄を使ってみましたが、現在のランキングは以下のようになっています。ただし、プロの評価のように同一条件で比べたわけではないのでいい加減な物です。
0:エクタクロームダイナハイカラー
これは良いです。ダイナEXをもう少し濃い目の味付けにした感じですが、くどくはありません。ISO100で使いやすく、アマ用なので管理も楽ですし、値段もお手ごろ。E100VSも同じ傾向らしいですが、ダイナハイカラーで十分。1:フジクロームベルビア
カリッとしていて、コントラストも高く、風景などが実にきれいに写る。人物はちょっと派手過ぎるかもしれないし、低感度なので子供のように動きまわると厳しいが、それでもこの美しさはすばらしい。置いてある店が多いのも良い。2:エクタクロームE100SW
暖かい色で、雨の日などでも色がきれいに出る。花や人物も暖色系で個人的に非常に好み。プロビアよりも状況によっては良い気もする。ただ、36枚撮りしかないのが不便。E100Sの方が万能と思うが、暖色系が好きな私は人物など撮るならこちらが好き。あまり置いてある店が無いのが残念。3:エクタクロームE100S
E100SWの普通版。こちらの方がニュートラルなカラーバランスと言うことで、景色を写すならこちらが良い感じ。ダイナEXをもう少し華やかにした感じで、非常によい。やはり36枚撮りしかない。4:エクタクロームダイナEX
発色がきれいで、コントラストもあるし、好きです。プロ用でないのも良い(温度管理面や、どこでも売っている点で)。E100SW・E100Sの方が滑らかな感じだが、値段が安いので私の常用フィルムです。5:フジクロームプロビア
ぱきっとした発色で、特に赤がきれいに出る。肌の表現もきれい。個人的に派手好きなのでとても気に入っている。万能タイプ。人肌を写すとコダック系と違う感じが良く分かるが、個人的にコダック系がちょっと好み。置いてある店が多いのも良い。6:フジクロームMS100-1000
感度100〜1000で使用できる便利なフィルム。400で使用してみたが粒状性は大変良い。が、コントラストはちょっと高くなってしまう。超望遠レンズなどを使用する場合にはお勧め。ただ、値段は100より高い。7:エクタクロームE200
ISO200の新製品。E100Sとセットでお試し価格で売っていたので使ってみたが、良い感じ。望遠系のレンズのときには100と200の差は大きいので、ぶれるくらいならこちらを使った方が良い。上のRMSが出るまでは良いと思っていたが、同じ位の値段ならRMSの方がお得かもしれない。8:コダクローム25、64
渋い発色に感じるが、とてもきれい。夕方に撮った写真が多かったので、暖色系に感じるが、暖色系は好みなのでOK。引き延ばしてもきれい。ただ、感度64は子供を写すのには厳しい。85mmF1.8を買う前だったので、ぶれた写真が多くなってしまった。感度25は更にすごい。金属などの質感が100クラスとはだいぶ違う感じ。ただますますぶれに気を付けないといけない。なお、コダクロームは現像がやや高い。9:フジクロームアスティア
肌の表現が良いということで期待していたのだが・・・。ぱっとしない感じで、よく言えばネガ的で自然。悪く言えばリバーサルっぽくない。撮影した場面が悪かったかもしれないが。
勝手な順位ですが、撮影対象・条件によって選ぶのが一番だと思います。いろいろ使って自分に合ったものを常用し、後は条件で使い分けましょう。