レンズ比較その5
レンズの比較の5ページ目です。
今回は6c+マクロスイターの撮影結果が納得できず、レチナハウスにてまともなマクロスイターをお借りして、原因がボディなのかレンズなのかをチェックした際の内容をせっかくなので載せてみます。いつものことながらレチナハウスは親切で頼りになります。また、いろいろと具体的なアドバイスもして頂けるのでうれしいです。
私のマクロスイターはF1.8の激安品で、お借りしたのはF1.9でしたので、そのへんの比較にもなるかもしれません。
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まず、問題の無限遠ですが、無理矢理絞り開放で撮影したので実は大幅露出オーバーですが、ネガカラーなのでなんとかみれます。お借りしたF1.9はさすがに問題なく、開放なので甘さはありますが、しっかり解像しています。私のF1.8は普通の無限遠の位置と、フォーカスリングのストッパーネジを外し、無限遠を超えた位置でテストしたところ、無限遠ではボケていて、無限遠+αでファインダーのスプリットでもピントが合い、作例もそちらを載せました。やっぱりボディは問題なく、激安マクロスイターの問題でした。マクロスイターは後群の位置が製造時に調整して決めるらしく、ずれやすい構造になっています。現状では後群がねじ込まれすぎて、無限遠が出ないのでした。直すのは簡単ですが、位置を決めるのが微妙で、天気の良い日に遠方にあるアンテナかなにかがしっかり見える日にじっくり合わせないとまずそうです。ほんの少しで撮影結果はだいぶ変わります。一時は構成レンズが1枚くらい足りないんじゃないかとか本と見比べたり、いろいろ悩んだのですが、原因ははっきりしたので良かったです。レチナハウスのM月さんも所有している数本のマクロスイターのうち何本かは同じ現象で、自分で直したそうです。
さて、近接は後群の位置はそれほど影響はないはずで、葉っぱの写真は2本のレンズで差はほとんどありません。なんとなく色合いが変なのはスキャナーがネガの場合勝手にがんばって補正するみたいです。
ベスパの写真は2本でちょっとピントの位置が違ってしまいましたが、面白いほど描写はそっくりです。メッキ部分のにじみ方や、何といっても後ボケの2線ボケがそっくり。F1.8とF1.9ではレンズの構成枚数が1枚ちがうのですが、このくらいの比較では差は分からないみたいです。全体を比べるとなんとなくF1.9の方が色の抜けが良く、F1.8はわずかに黄色っぽく感じる気もしますが、ネガカラーの同時プリントやスキャンでは何とも言えません。
いずれにしても、これだけ描写も似てますから、私の激安マクロスイターは無限遠さえちゃんと合わせれば問題はなさそうです。あー、よかった。マクロスイターを保証無しでGETした方は、ぼやけていたらまずここを疑いましょう。
快く高価なレンズを貸してくださったレチナハウスに感謝です。なお、F1.8とF1.9ではピントリングの形状が改良されているのですが、これはやっぱりF1.9の方が使いやすかったです。F1.8ではピントリングがボディに近くてしかも幅が狭く、特に無限遠側で回しにくいのですが、F1.9はリング自体の径が大きくなっていますし、指の掛かりも良いです。F1.8とF1.9と開放F値がわずかに変わっていますが、これもほとんど(全く)差は無い感じです。しかし、マクロスイターはフォーカスした所とアウトフォーカスの差がはっきりしていて、絞り開放付近ではピントあわせはかなりまじめにやらないと駄目な感じです。
結局、直したのですが、後群の位置調整ではなく、フォーカスリングの調整が簡単にできました・・・というより、私が分解清掃する際にそこをずらしてしまった気がします・・・。無限遠もピシッと決まるようになりました。